■■■■■■
土手
■■■■■■
アニキが浪人中の時の話(実話)
浪人中、勉強をしていて疲れると釣り好きだったアニキは息抜きにチャリンコで川を見に行き、朝日が上ってくるのを見て
「もう一頑張りするか!」
と気合を入れることが良くあったみたいです。
ある日、いつものように勉強で疲れてきたので、また川を見に行こうと思いチャリンコで30分程の江戸川の土手に向かい、そこで起きた話です。
江戸川の土手に着くといつもの様に土手を川面を見ながら歩いて、太陽が昇ってくるまでブラブラしていると、ふと目に止まるものがあったのです。
何だろう…と土手から川の横のスペースに降りてみると布団があるのです。
しかも、真中がこんもりと盛り上がっているのです。なんでこんなところに布団が?そしてこの盛り上がりはなんだ?と疑問を抱きながら色々考えていると、嫌なことを思い出したそうです…
それは以前、利根川の土手をチャリンコで走っていると人だかりが出来ているので、
「どうしたんですか?」
って近づいてみると、お爺さんが一人倒れているのです。
話を聞くと、近所のお爺さんが散歩に来て川に落ちて死んでしまったとのことでした。倒れてるお爺さんは既に亡くなっていたのです。
…そんなことを思い出してからは、布団の中に入っているものに対して、実は死んだ子供がいるんじゃないのか?殺されてバラバラになった死体があるんじゃないのか?また、見つけたことによって新聞に出てしまうんじゃないのか?といろんなことが頭の中でグルグル回ったそうです。
まだ日も昇っていないし、周りには誰もいない、もし考えたようなモノがあったとしても元に戻しておけば、自分が関わったことはバレないな…と考えて布団の端っこを掴みました。だけど本当にヤバイものだったらどうする…と葛藤しつつ意を決してえいっとめくると…
そこまで話すとアニキは
「何があったと思う」
と微かに笑いながら言いました。
「なんだよ、何があったんだよっ!」
って言うと
兄「…もうちょっと考えろよ」
俺「わかんねーよ、何があったんだよっ?」
兄「……さらにもう一枚、毛布が掛けてあった」
俺「で?それをめくったら?」
兄「………最初の一枚をめくるので精一杯だった。だから…中は、解らない…」
俺「なんだよ、だらしねー」
兄「じゃぁ、お前だったらめくれんのかよ?いきなり四つんばいでザザザザッて走って来るかもしれないんだぞ!?それでもめくれんのかよ!?」
俺「……」
兄弟揃ってヘタレやね。でも本当に中には何があったんだろう。
■■■■■■
戻る